人類が宇宙へと広がりはじめた時代。
太陽系内には数々の地球化(テラフォーミング)された惑星が現れ、人類の版図は太陽系全域へ広がっていた。やがて地球を故郷としない宇宙人類と呼ばれる人々の人口が増大、それまでの地球中心主義を是正するため、各植民星の主権を認めた宇宙連邦政府が発足する。
こうして平和的に人類の再統合がなされてきた10数年、その様な努力とはウラハラに、かつての権益に執着する旧人類(地球生まれの市民)とそれを打破しようとする宇宙人類(宇宙コロニーや植民星生まれの人類)の対立は根深く、宇宙連邦内は政治家や軍隊、警察機構を含め、地球中心の「ネオ・テラーズ」と宇宙コロニーや植民星中心の「ニュー・ソラル」という二つの政治グループに分かれ苛烈なる暗闘を繰り返していた。

軍憲兵捜査部に所属する上級捜査官リエリ・ビショップ中佐とナオミ・エヴァンス少佐はネオ・テラーズ派の大物政治家が地球復権のために行っている非合法活動の証拠をつきとめ、1週間後に地球で開かれる連邦政府会議で告発するため惑星タイタンより地球へ向う。一方、彼女らの移送任務を受けた要人移送用の戦艦ジャサント号の艦長ドニ・ボーガン少佐は作戦室に部下たちを招集する。リエリとナオミの告発を阻止するため、彼女らを地獄の洗脳調教へ導くために……。