地球国家と地球国家連合
宇宙連邦発足前、地球は現在同様、いくつかの国家に別れていました。そしてそれぞれの国家が宇宙に植民星を築き、運営をしていました。
ところがタイタンの主導により植民星は独立、全ての権益を失うと、タイタン憎しでそれまであった国家間の対立を氷解させ、政治・軍事組織を一元化した地球連邦とも言うべき組織、地球国家連合を設立します。
ただし、地球国家の中には地球国家連合に属さず、中立的な立場の国家や地球国家連合と対立しタイタンと誼を結ぶ国家も存在し、地球人類全てが一枚岩となっているわけではありません。
宇宙人類連合と植民星
タイタンを中心に植民星で設立された宇宙人類連合はやがてニュー・ソラルという人類を二分する一大派閥となります。
ただし、タイタンの強い発言力を嫌う植民星も存在し、宇宙連邦政府の樹立と同時に独立を果たした植民星のいくつかはタイタンとは距離を置き、中立的な立場で独自の道を歩みんでいます。
最も早くに地球化が進んだ惑星は火星でした。
開発当初、地球国家が争って植民を進め宇宙連邦の樹立とともに、それら火星内の植民都市は相次いで独立し、火星都市国家連合として宇宙連邦に加盟しています。
しかし昨今のネオ・テラーズとニュー・ソラルの対立は火星を中心に激化しており、ネオ・テラーズに寝返った都市国家とそれを奪回すべくニュー・ソラルの支援を受けた火星都市国家連合軍の間で激烈な地上戦が繰り広げられています。
コーデリア公国
立憲君主国。代々、コーデリア大公は治める。
直径56キロの要塞人工衛星都市。
天王星の小衛星コーデリアを核に建造された。
かつて地球のヨーロッパ地方に存在した小国であったが、大国に脅かされない平和の地を目指して君主ともども国民のほとんどが移り住んだ過去を持つ。
人口353万人の小都市国家にも関わらず、ネオ・テラーズを代表する地球、ニュー・ソラルを代表するタイタンに次ぐ第三極と言われるのは特殊資源とその特殊資源を活かした技術力のため。
天王星の核からウラノスと名付けられた特殊な液体金属が産出し、この希少金属を加工したウラノス合金装甲は中型戦艦クラスの主砲であるレベル5フェーザー砲の直撃に耐えるエネルギー偏向特性と既存の物理打撃兵器の直撃に十分に耐える硬度を有している。コーデリアはこの希少資源によって人型機動兵器「装甲騎」を開発、そのデビュー戦となった宇宙連邦による木星宙域軍閥掃討作戦では6騎2小隊が参戦、圧倒的な強さ示し、正規軍に劣らぬ重装備であった軍閥戦艦を3、巡洋艦を6、駆逐艦を8大破・撃沈する大戦果をあげて宇宙を震撼させた。
現在の大公位は空位でこの事がコーデリア国内の混乱を招いている。
ニュー・ソラルとネオ・テラーズ
事の発端は地球とタイタンの対立から始まります。
地球国家による強圧的な支配に反発した植民星はタイタンの呼びかけに応じて連合し、宇宙人類連合会議、後のニュー・ソラルの母体となる組織を設立します。そうして地球に対抗し得る勢力を得たタイタンは巧妙な政治的手腕により平和的に各植民星の主権を認めた宇宙連邦政府を発足させます。
一時は太陽系の一惑星に落ちたかに見えた地球国家ですが、宇宙人類連合会議に対抗するために地球国家同士の対立を乗り越えて地球国家連合を設立、反タイタンを掲げネオ・テラーズの母体となってゆきます。
宇宙連邦政府の樹立から半年後、宇宙連邦軍が設立されますが、宇宙連邦軍は太陽系をいくつかの軍管区の分け、宇宙連邦艦隊あるいは分艦隊を配置しています。この軍管区の誕生が軍閥を産み、軍を得た宇宙人類連合はニュー・ソラルとなり、軍を得た地球国家連合はネオ・テラーズとなり、二つの巨大派閥の暗闘が始まります。
前作「監獄戦艦」後、さらに暗闘は激化、ニュー・ソラルとネオ・テラーズの代理戦争と言える火星都市国家間での紛争が勃発、両派の対立は軍内部の抗争や政治家の対立を超えて完全に表面化しつつあり、内乱前夜という状態です。